4月のひいらぎだより
暖かい4月の幕開けとなり、新入園のこどもたちも
楽しそうに園庭で水遊びをする姿がみられました。
やっぱり、在園の大きい子は泥と水でしっかり遊んでいます。
新年度にあたり改めて斉藤先生のめざした保育の原点に帰ろうと思い、
「ヒトが人間になる」、を読み返しました。
その中から、働くという項目のところを抜粋しました。
『さくら・さくらんぼの子どもたちは実によく働く。しかも楽しそうに働く。
働きたがらない子を観察すると、栄養が何らかの原因で足りないか、夜遅くまで起きていたか、
家庭の不和に心を痛めているか、保育者の心くばりが足りずに寂しい思いをしているか…
なんらかの子どもが生きようとする力を阻害するものがあることがわかる。(中略)
だれでも生まれつきのなまけものはいない。
誰でも健康で、そして愛されて育ち、まわりの大人が働くことを好むなら、
みんな働くことが好きに育っていく。
人間は本来、働く動物であり、労働によって猿から人間にかわることができたのだから。
そして生まれおちた時から、まわりの大人が全身を使って働いているのを見て育ち、
その模倣で仕事を覚えて大きくなったのだから。
子どもたちは、大人の労働をまねて、からだを動かし、働くことのこころよさを知り、
ものがつくりあげられていくことの喜びを知る。(中略)
保育者は、いまでは家庭で見ることのできなくなった、身体を使っての昔ながらの労働を
復活させて、子どもたちに見せているのである。
そうじには箒を使い、手でしぼった雑巾で床をふく。
庭は竹ぼうきではき、落ち葉や紙くずを燃やす。』
働きたがり、やりたがり、知りたがりの子に育ってほしいと願っています。